終わったことに興味はない

ベンゲルはトロフィーがどこにあるのか知らないそうです。

長くいればいるほど、去ることを考えるのが難しくなりますね。ひとつだけわかっているのは準備をしておかなければいけないってことです。自分の人生をすべてささげているかのようにクラブの中で働かないといけないのですが、いつだって終わるんだって事を受け入れておかないとだめなんですよ。
まあ基本的にそれが人生なんでしょう。100年生きることを予測しても次の瞬間に死んでいるかもしれなでしょ。一度妻に「55歳になったらこの仕事は辞めるよ。約束するから。」って言ったんです。55歳のときに60歳でって言ったんです。でまあ今はもう何も言っていません。
記念日とかそういうのを話すの好きじゃないんですよね。人生において私が興味があるのはこれまでのことではなくこれからのことなんです。私の自宅に来たらこれまでの12年のものはなにもみかけないと思いますよ。私が興味があるのはこれから起きることなんです。今のチームの素晴らしい可能性を私は信じているんですよ。
トロフィーや記念品がどこにあるかさえしらないんですよ。歴史に興味はあるけれども自分の歴史には興味がないんですよ。変ですよね。わたしはいつだって前へ、前へ興味が向いているんです。まあこの仕事の病気みたいなものですね。何をしてきたかは忘れられて明日のことが大事だって言う。これからのことを心配して、そして何時だって次の試合のことを考えて、そしてまた次の…何か強情な感じですね。それが脳を支配して過去を決して振り返らないんですから。