元レフリーの告白

プレミアリーグの元レフリーであるジェフ・ウインターが本を出して、その中にマンUsaに対して書いていることがあるのですが、これが...
注・長いです。

マンUsaは自分達は何をやっても許されてレフリーをいじめてもいいって思っています。ギャリー・ネヴィルがユナイテッドの怒鳴ってきたりとか横柄な態度の代表のようなものでしたね。彼は上手くことが運ばなくなるといつも僕になにか言いにきていて、でもマネージャーは何も悪いことをしてないって思っているんですよ。僕に文句を言ってくることではサー・アレックス・ファーガソンに勝てる人はいませんでした。
僕は彼がマネージャーとして達成したことには大きな尊敬の念を持っていますよ、でも彼のマインドゲームは試合のイメージをよくするものではないし、彼の横柄な態度は彼の人気のなさにつながりました。

2003年のセントジェームスパークでのバーコード戦でサーはショーを繰り広げて1万ポンドの罰金と2試合のタッチラインに入ることができなくなったわけですが、その時にウインターはオフィシャルの一人でその時のエピソードを語っています。

ライアン・ギグスがアンディー・オブライアンに挑戦されて、ユナイテッドはフリーキックだのオブライアンを退場させろだのうるさかったんですよ。でもあれはファウルじゃなかったんです。
アシスタントレフリーのラッセル・ブースはフラッグを下げたままでレフリーのレニーがそのまま続けるようにとジェスチャーをしたんです。
サーがひどく怒ってね。彼の顔があのおなじみの真っ赤になって、ベンチから飛び跳ねてきてテクニカルエリアの外へ走ってきて「なんてくそったれでいんちきなばかったれなんだ!」ってラッセルに向かって叫びだしたんです。
サーはかんかんになってボールをフィールドに蹴ってまた「くそったれのいんちき野郎!」ってラッセルに向かって叫んだんです。
オフィシャルとしてはだまっていられなかったので、レニーにサーが何を言ったかを報告したんです。そしてユナイテッドのマネージャーは退場となりました。
サーがトンネルを歩いている時に僕に向かって一度だけじゃなく二度も「あんたはくそったれの冗談野郎だ」って言ってきたんです。
唇の動きで誰もがサーの言ったことがわかるんですよ、全部がテレビで放映されました。レニーや彼のアシスタントがいんちきをするわけがないし、「いんちき」って言葉を使われるなんておかしいですよね。
あんな口汚い個人的な意見をレフリーは容赦しません。罵ってくるのはいいとしてもオフィシャルをいんちきだなんていうのは大きな屈辱です。

そしてFAがサーを適切な態度ができていなかったこととオフィシャルに対する態度で呼ばれるわけなんですが、どうやらマンUsaがウインターが事を作り上げたんだって言ってきたようで、ウインターに報告書を出せと言ってきたんだそうです。

サーの態度は私に余地を与えませんでした。FAの役員が彼がサーに罪を受け入れるように勧めたって言ってきたんです。今までのサーのいいお行儀を考慮に入れると(明らかに他のレフリーたちは彼の辛らつなコメントを無視してきたんでしょうが)おそらく叱責で済むだろうとも言っていました。
しかし、サーはそのアドバイスを無視したんです。彼には二つの目的があったんです、ひとつは私の評判を落とすこと、そしてもうひとつは罪をなしにさせること。公聴会は今までの私のキャリアの中でもっともトラウマになる数時間でした。
サーがすごく冷たい視線を私に投げかけてきました。彼と一緒にマンUsaの弁護士と二人のリーガルスタッフがいました。FAもFAの検察官を送ってきました、他の裁判と同じようにね。サーは理由があって弁護士を連れてきたんです。明らかに彼らは僕を審判にかけていたんです。
ユナイテッドは数人の証人を連れてきて、いくつかの報告書を読み上げたんですが、すべてサーは私が報告したような言葉は使っていないっていってきたんです。しかし彼は罵ったことは認めたんですが、罵ったのはそんなに口汚い言葉ではなかったって思っていたんだそうです。彼の横柄な態度が発揮されていました。
彼はオフィシャルに対して「いんちき野郎」っていうのはなんでもないことで悪いことをしたとは思えないんだそうです。
私の証拠は分析され、証人が呼ばれ、すべてがサーは悪いことをしていない、そして私の態度が挑発的なものであったとのことでした。
私はサーが汚い言葉を使ったビデオを映されるのを待っていました。しかし、またそこで驚かせれたのです。
ビデオがその事件のすべてを映しているものと思っていたのですが、そうではなく最悪の場面がなかったんです。もう言葉を失いましたね。何故テレビで映されて皆が見ていたサーが罵っている場面を映さないんだ?誰かが編集したんだろうか?それはまるで法医学的証拠なしの殺人の審判のようでした。
FAの検事に尋ねました「一体このビデオはどうなっているんだ?」って。そうしたら「編集されていないビデオを手に入れることができなかったんです」って答えてきたんです。
だから僕は言ったんです「もしそれがマンUsaのように政治的影響力のないクラブだったら編集されていないテープが手に入ったんじゃないか」って。そうしたら彼は微笑みながら「それは君が本で皆に言うといいよ」って言いました。
テレビでそれが放映されていたってのを考えるとFAが編集されていないビデオを手に入れられないなんて信じられませんよ。
誰かが試合を録画したに違いないです、じゃあ誰が編集したものを提出したんでしょうか?それは私にとって自分の清廉潔白、公正さを問われる酷い経験でした。
幸運なことに規律委員会は私を信じてくれました。サーはタッチライン禁止令がでて罰金を科せられました。しかし、私は自分の方が有罪のように感じました。